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洋上風力発電について(市場や構造など基本知識のまとめ)

今回は、日経新聞の一面に記載されていた「洋上風力発電」について、調べたことをまとめて記載していこうと思う。

 

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構成:

 ①記事内容

 ②風力発電市場

 ③洋上風力発電の構造

 ④日本への展開状況

 ⑤参考URL

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日経新聞の記載内容

見出:

英蘭で風力発電参画

 

要約:

三菱商事が6,500億円の事業費を掛けて、1,650MWの風力発電事業を英蘭にて2020年に稼働実施。ここでのノウハウを後に東南アジアや日本へ展開を構想。

 

洋上風力:

洋上風力発電は遠浅海岸部を多く持つ欧州を中心にここ5年間で3倍の市場にまで拡大し、現在は約1.9万MWもの世界的発電規模に。

 

②洋上風力発電市場について

 

2012年:

 中国、韓国、日本、米国、EUで2012年には3,500MW級(約9割はEU)

 ⇊

2020年:

 各国合計で83,000MW=8.3GWにまで拡大/導入を目標に掲げる

 

なお、日本における導入目標は見当たらなかったので見つかり次第に記載していく予定。

 

個人的には太陽光やバイオマス発電、小型風力発電のFIT改定を見ていく限り、FITを使わずとも発電事業性確立の目途を立てて、技術の海外展開を狙ってほしいと思うところ。

 

 

③洋上風力発電の構造

個人的にとても興味があったのはこの点。

洋上風力発電のカギを握るのは設備を支える足場/基礎の部分。

方式は以下の2つがあり、まとめるとそれぞれメリット/デメリットがある模様。

 

  1. 着床式:
    基礎を海底に固定させる方式
    ・比較的海岸から近距離に建設される方式であり、遠浅海岸に適している
    ・採算性の限界値は50mを目安とされている

  2. 浮体式:
    設備を浮体として海面に浮かげ、その浮体をワイヤーで海底に係留させる方式
    ・浮かべるための浮力構造は3つあり(スパー型、TLP型、セミサブ型)
    ・浮体式の適正水深は50~200m(Max 900m)
    ・浮体式は初期投資およびメンテナンス費が高いため風車を大型化する必要アリ
    ・既に長崎や福島にて実証実験を実施
    ・浮力のためにアルキメデスの原理(「流体中の物体は、その物体が押しのけている流体の重さ(重量)と同じ大きさで上向きの浮力を受ける」)を応用
    ・長崎の0.1MW浮体式風力発電のために4m近くのスチール浮体を活用し浮力を持たせ、その支えのした20mにわたりコンクリートが錘として垂直安定のために機能。

 

 

④日本への展開状況

日本は洋上風力発電の拡大に向けて長崎や福島において実証実験を実施中。

また技術的な課題(トラブル時の対応、安全性の確認、適当な場所の検証)解決に向けた研究を積極的に取り組んでいる状況。

 

しかしながら、その他にも課題は多く残っている。

課題:

  • 洋上風力発電に対する法規制が不十分
  • 景観や漁業問題も
  • 電力線インフラ(送電網)の容量不足
  • 遠浅海岸部が少ない
  • 台風が多い

上記の課題(特に4つ目)から日本での洋上風力発電発展のためには、浮体方式の知見、技術確立などに注力する方がポテンシャルは大きいと見る。

 

日本は島国であること、海上/海中における土木/建設/設備技術に長けていることを利点になんとかして市場開拓を狙いたいところ。

 

 

 

 

⑤参考URL

NEDOhttp://www.nedo.go.jp/fuusha/kouzou.html
エコめがね:https://blog.eco-megane.jp/%e6%b5%ae%e4%bd%93%e5%bc%8f%e6%b4%8b%e4%b8%8a%e9%a2%a8%e5%8a%9b%e7%99%ba%e9%9b%bb/
nippon.com:https://www.nippon.com/ja/views/b01506/
戸田建設http://www.toda.co.jp/solution/ecology/special/windmill_01.html
Sustainable Japan:https://sustainablejapan.jp/2016/05/06/wind-power-market/11154
国土交通省http://www.mlit.go.jp/common/001000883.pdf

 

 

 

個人的には継続的に市場動向や技術動向をウォッチしていき、海外(特に東南アジア)への展開可能性を狙いたいところ。

また浮きに使われる素材やメーカーに対しての原料販売なども面白そうだなーと思ったところ。